STANDARD ライン ピュアオーディオモノラルスピーカー
TrueMonaural (S)
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往年のトランジスタラジオの響き + ピュアオーディオのクオリティ
ラジオの 感覚・音量 で楽しめる高音質スピーカー






ご購入はこちらです

トランジスタ式が主流になって間もない1970年代のホームラジオ・BCLラジオは当時の価格で1万円を超える高価なものでした。 音質も魅力あるもので、それは「ピュアオーディオ・2chステレオ とは異なる解」であり、あまり音量を上げずに音を聴く装置として理想形のひとつ、極大値 であったと思います。

特徴的なのは、モノラル(モノフォニック)であることと、筐体容積の割に口径の大きなスピーカーユニットを搭載し 奥行きの浅い筐体の裏側に小穴やスリットを設けた後面開放型であること です。

ラジオのメインコンテンツである人の声はモノラルで1カ所から再生する方が自然で 大きな音を出さなくても聞き取りやすいのでラジオの多くがモノラルなのは理にかなっています。
また、ラジオは作業しながらの ながら聴き に使われることが多くあります。 手軽さや楽しさが主な理由と思いますが、小さなモノラルスピーカーの音は 気になり過ぎないため ながら聴きに合っていることも理由のひとつと思います。

後面開放型は、小さな筐体容積でも大口径で電力効率の良いスピーカーユニットを搭載可能とすると共に 振動板背面から出る音を利用することで小さなモノラルスピーカーひとつで適度に広がり感のある音が得られるので、モノラルのトランジスタラジオとの組み合わせは やはり理にかなっています。 大口径高効率のスピーカーユニットの背圧をあまり高めないで鳴らせることもあって、音質はすっきり軽やかです。 主な欠点は振動板の前後から出る音波の打ち消しあいにより波長の長い低音が減衰することですが、軽やかな低音とすっきり開放的な中高音の組み合わせは往年のトランジスタラジオの音の特徴であり魅力でもあります。



あの頃のラジオが良いところを失わずに今日まで進化していたら、どんな音になっていたでしょうか。
弊社の出した解が TrueMonaural (S) になります。

サウンドデザインコンセプトは
往年のトランジスタラジオの響き + ピュアオーディオのクオリティ、ラジオの 感覚・音量 で楽しめる高音質スピーカー

ピュアオーディオスピーカーの 新たな 解・極大値 を目指したものです。

・勉強部屋・書斎で ながら聴きするのに適した小型高音質スピーカーを探している方
・既存のピュアオーディオ用小型スピーカーの音に窮屈さを感じる方
・ミニコンポの音に満足できない方
・記者会見の動画視聴・外国語の学習 などの際に人の声を うるさくならず且つ明瞭に聞き取りたい方
・騒音を気にしてオーディオを諦めたりヘッドホンで聴いている方(ラジオ・テレビ程度の騒音は出ます)
・ステレオスピーカーを置く場所が無い方
・トランジスタラジオの 響き・音の佇まい が好きな方

そのような皆様に喜んでいただけると考えています。
TrueMonaural (S) で 真のモノラルの魅力 をお楽しみ下さい。






特徴


住宅事情などでスピーカーで聴くことをあきらめた方、リスニングルームの外でも良い音を聴きたいオーディオマニアの方にも
ラジオの 感覚・音量 で高音質を楽しめます


ピュアオーディオスピーカーでの音楽再生を難しくしている原因のひとつに、騒音があります。 しかし、ラジオやテレビの音は許容できているケースが多いのではないでしょうか。 ラジオやテレビ程度の音量で良い音を楽しめるピュアオーディオスピーカーがあれば、解決策になる可能性があり、それは TrueMonaural(S) のサウンドデザインの目指したところでもあります。

往年のトランジスタラジオのほとんどに採用されている後面解放型は すっきりした音なので 音量を上げなくても聴き取りやすい 良さがあります。

また、モノラルスピーカーのラジオを離れた場所に置いて使うケースは、あることはありますが 割合としては少ないはずです。 小型のモノラルスピーカーはステレオスピーカーのようにサウンドステージを部屋に広く展開できないので、スピーカーと聴取者の距離を広げるメリットは少なく、加えて 遠くにあると操作しにくいため、おのずと近距離で使われることが多いのだと思います。 スピーカーと聴取者の距離が近いと ボリウムを上げなくても聞こえますので、騒音防止に直接的に効果があります。
また、音源と聴取者の距離が近いほど聴取者の耳に届く直接音の割合が大きくなるため、部屋の影響による周波数特性の乱れが減り、その機種本来の音質を楽しむことができます。

TrueMonaural(S) は近距離聴取に合わせて、聴取距離1~1.5mで最良の音質になるように調整を行っています。

つまり、TrueMonaural(S) は音量をあまり上げなくても高音質を楽しめて、騒音が大きくなりにくい、サウンドデザインになっています。
目安としては、ホームラジオや中型以上のBCLラジオ の音量をある程度上げても周囲を気にせずに聴けるくらいの環境であれば、騒音は問題になりにくいと考えられます。 再生周波数帯域・指向性・セッティング方法 いずれも、トランジスタラジオと近いものだからです。*1


また、ピュアオーディオスピーカーでの音楽再生を難しくしているもうひとつの原因に、家の中に置く場所が取れないこと があります。
TrueMonaural(S) は小さなモノラルスピーカーですので、ステレオのピュアオーディオスピーカーと比べると設置は格段に容易と思います。



往年のトランジスタラジオの響き + ピュアオーディオのクオリティ について

バランスの良い音に作り込まれている製品の多い往年のトランジスタラジオですが、実用品・家電品として造らなければならない足かせの為か、ピュアオーディオ機器との間には超えられない壁も存在しているように思います。 スピーカーユニットの振動を支えきれない華奢な筐体に起因するどこか頼りない音、スピーカーユニット前面グリルの開口率の低さに起因する周波数特性の乱れ、音質最優先で選択されていない使用部品に起因する高級感に欠ける音色、フルレンジスピーカーユニットの高音の質の限界、などです。

TrueMonaural(S) は音に全力を注いだピュアオーディオ機器なので、それらは全て改善しています。 一聴して感じるトランジスタラジオとの違いは、強固な筐体による安定感とクオリティの高さからくる精細な鮮やかさです。

とは言っても「往年のトランジスタラジオの少しボケたゆるい音が良いんだよ」と言われる方もいらっしゃると思いますし、スピーカーのクオリティを上げることが聴き心地の点でマイナスになることもありますので、それは理解できます。 結局のところ使用する方の サウンドデザインの狙い 次第と思います。 弊社といたしましては、往年のトランジスタラジオ同等を目指して達成したとしても「音楽聴取用にはあと一歩もの足りない」と感じられるケースの方がかなり多いと思われることと、往年のトランジスタラジオそのものの音が欲しい場合 ある程度の技術があれば中古での入手やその改造 *2 も可能ですので、TrueMonaural(S) は「往年のトランジスタラジオの響き + ピュアオーディオのクオリティ」をコンセプトとしています。



モノラルに特化した設計です

小さなモノラルスピーカーは、それならではの良さや使い方があります。
また、TrueMonaural(S)はモノラル再生に特化して設計調整しており、モノラルで 音楽・オーディオ的な快感 を楽しめるものに仕上がったと考えています。
2台ご購入いただければステレオで使用することも一応は可能ですが、お勧めは致しません。 ステレオで設置したときに外観とユニット配置が左右線対称にならないこともご留意下さい。



低音はあまり出ません

TrueMonaural(S)のサウンドデザインの原型は往年のトランジスタラジオで、低音の量感に関して無理はしていません。 低音を強調した感じの一部の製品を除きますが、往年のトランジスタラジオの音の魅力は 軽い低音も含めた帯域バランスとその質 にあるように思います。
TrueMonaural(S)の低音の量感を往年のトランジスタラジオで表すと、おおよそですが1970年代の中型BCLラジオ程度とお考え下さい。


TrueMonaural(S)の S は Small の S を表しています。
この程度の容積のスピーカーで低音を出したい場合、後面開放型ではなく、市販スピーカーに多くあるように 小口径・ 低f0・低効率 のユニットを使ってバスレフやパッシブラジエーターで作るのが一般的な設計になります。 しかし、トレードオフとして往年のトランジスタラジオの持つ良さ「大口径高効率のスピーカーユニットを後面開放型で鳴らすすっきり開放的な音質、モノラルでも自然に広がる音場感」は損なわれてしまいます。 もちろん筐体サイズを大きくすれば両立方法はあります。 これは実際に試作も行なっているのですが、大きな筐体は使い勝手を含めてサウンドデザインを変えてしまうため、TrueMonaural(S)のコンセプトであるトランジスタラジオのイメージとのズレが大きくなり 本末転倒の感じが拭えませんでした。 もう少し大きなモノラル用スピーカーを開発するとしたら 「往年のトランジスタラジオの響き + ピュアオーディオのクオリティ」 とは異なるサウンドデザインを考えたいと思います。 ただ、開発及び商品化につきましては TrueMonaural(S) の売れ行きとご要望の数 次第になると思います。



外観もサウンドデザインの一部としてデザインしています

オーディオ機器の形状とデザインは、機械的な振動を介して電気信号に影響を与えたり、主に視覚を介して 脳に認識される音に影響を与えたりします。 音を出す前から、使い方や出てくる音を 推測・連想 させることで、 用途・購入の判断・セッティング に影響を与えることも考えられます。 スピーカーの場合はそれらに加えて、形状自体が音(音波)に直接影響を与えます。

弊社のデザイン能力及び量産が可能な範囲になりますが、TrueMonaural(S) の外観デザインは、音響的に適切な形状であることに加えて、デザインに意味があり、出てくる音に合っていて、見ても楽しい、ものにしています。



最適な組み合わせとなる小型アンプ ST2M AMPLIFIER を開発しました

ステレオ音源をモノラル信号に変換できるアンプの入手が難しくなっており、また、大袈裟なアンプは TrueMonaural(S) の想定している使われ方とあまり合わないこともありますので、ステレオ入力を内部でミックスしてモノラル出力する高音質小型アナログアンプ ST2M AMPLIFIER を開発しました。 入力切り替えの無い簡素な小出力アンプですがクリアで鮮度感の高い音 です。

TrueMonaural(S) の音決めは ST2M AMPLIFIER で行っておりますので、音質的な相性も良くなっています。

ただ、手持ちのアンプを活用したい方もいらっしゃると思いますので、一般的なステレオアンプと組み合わせて使える ステレオ→モノラル変換アダプター ST2M ADAPTER も発売しました。


ST2M AMPLIFIER 接続例(TrueMonaural(S) にはスピーカー本体とスピーカーケーブル(2m)以外は含まれていません)

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*1
TrueMonaural(S) は「ラジオ・テレビ程度の音量で音楽を楽しめる帯域バランス」「騒音対策に有利な近距離設置に適した形状」「(騒音対策に有利な)モノラル でも不満を感じない音場感」に作り込んだスピーカーです。
「大きな音を出しても騒音の出ないスピーカー」ではありません。
大きな音を出せば騒音も大きくなります、ご注意とご理解をお願いいたします。


*2
ある程度の電気の知識と技術をお持ちでしたら、弊社の ステレオ入力モノラル出力の小型アンプ ST2M AMPLIFIER (標準セット) を使って、古いラジオのスピーカーユニットと筐体を利用したモノラルのアクティブスピーカーを作ることができると思います。
但し、古いラジオは年代や機種により回路の違いがあったり、また貴重品であり 再入手が容易ではないこともありますので、弊社では改造のフォローはできません。 独力で改造できる方だけにお勧め致します。


ST2M AMPLIFIER (標準セット)は2Ω~16Ωのスピーカーユニットに対応できます、但し2~3.99Ωは付属のセメント抵抗を併用、抵抗の分、音量が下がりダンピングファクタが悪化します。


トランス付きスピーカーを使ったラジオはスピーカーのインピーダンスが高くそのままでは接続できないため、独力で解決できる方以外にはお勧め致しません。


ST2M AMPLIFIER は近距離小音量聴取用の小出力アンプ(出力 1.0W TYP, 電源電圧5V,6Ω負荷,10%歪時)のため、スピーカーユニットの インピーダンス・効率・必要としている音量 によっては音量が足りない可能性があります。


最大音量をできるだけ大きくしたい場合、ST2M AMPLIFIER (標準セット) の電源は5VのACアダプターをお勧め致します。


ラジオの回路を通らないため ラジオとして使っていたときと同じ感じの音になるとは限りません、機種次第です。 とは言えラジオのスピーカーユニットと筐体を使うわけですので、そのような場合はグラフィックイコライザーなどで補正すれば近くできると思います。











音質




この項は 設計者本人による音の印象 です。主観的なものなので個人差があります。


全体として:
往年のトランジスタラジオの中でも特に良くできたモデルの「すっきりしながらもまろやかで聴き疲れしない音、少し古風な音」で且つ「ピュアオーディオのクオリティを持つこと」が目標でしたが、2つは180°相反するわけではないものの違いもあり、落とし所が悩ましくもありました。 最終的には「自分が毎日使うトランジスタラジオタイプのスピーカーとして 最も好ましく感じるバランス、音色」に調整しています。 「響きと使い勝手はラジオ、音色はピュアオーディオ寄り」と思います。

低域:
ウーファーは、往年のトランジスタラジオと同様に筐体サイズに対して大口径(ユニットメーカー公称値13cm、ユニットの最外形の大きさです)のものを後面開放型ボックスで使用しています。 後面開放型の軽く切れの良い低音は 他の方式の小型スピーカーではなかなか得られないものです。
低音の量に関しては、筐体のチューニングとクロスオーバーネットワークの工夫によってバランスを取っておりますが、小型の後面開放型の欠点である音波の打ち消し合いと、口径の割にf0が高めのウーファーの個性から、量感を期待すると十分とは言えず 1970年代の中型BCLラジオと同程度と思います。 しかし、その軽い音はラジオサウンドを継承した本機の特徴でもあります。

中域:
中域も後面開放型らしい開放感があります。
ボーカルの明瞭度は「ラジオ・テレビ(家電)」と「ピュアオーディオスピーカー」の中間くらいと思います。 ボーカルや話し声の明瞭さを狙いすぎると音楽ソースによってはうるさくなってしまうことがあるので、明瞭さはウーファーに使用しているフルレンジユニットの素性の良さに任せて、スピーカーシステム全体としては色付けの少ない自然さを目指した音造りとしています。
スピーカーの音を分析的に聴くと、現代的な「少し重いが、静かで雑味の少ない整理された感じの音」ではなく、良くも悪くも古風なペーパーコーンのフルレンジユニットならではの「明朗快活だが紙臭い雑味も感じる、昭和生まれの方であれば昔からラジオやテレビで聞き慣れた音」を中低域の音色の奥に含んでいます。 ただ、高域はソフトドームツィーターですので、新旧のスピーカーの音を熟知している方がウーファーの音色を注意して聴いたときに判別できる程度と思います。
* スピーカーユニットの 素性・素材 は最終的な音にどうしても現れるためサウンドデザインコンセプトに合った音色のものを選択しています。 スピーカーシステムとしての音造りはクロスオーバーネットワークに因るところが大きいですが、そちらは正攻法で、古風な演出等は入れていません。

高域:
ウーファーとツィーターのクロスオーバー周波数は約5kHzで、質感の劣るウーファー(フルレンジユニット)から出る高域は2次のフィルターでカットしており、主に聴こえるのソフトドームツィーターの高域になります。 フルレンジユニットだけのピュアオーディオスピーカーと比べると高域のクオリティは別格と思います。
また、精細な音ですが、自然素材を感じさせる常温の温度感があり、ひんやりした感じはありません。
* ひんやりした美しさも製品コンセプトやユーザー様の狙う音に合っていれば良いと思います。しかし本機のコンセプトには合わないように思います。

音場感:
後面開放の構造がラジオとほぼ同じものになっていることもあり、音場感、部屋に響く感じ、は後面開放型のラジオに近いです。 ステレオスピーカーのような左右や部屋全体を包む広がり感とは違いますが、筐体の前後から出る音で スピーカーの周囲にサイズからイメージされるよりも大きめの音場を創成します。













往年のラジオを愛する方へ、インターネットラジオ等の再生について




  • TrueMonaural(S) はパッシブスピーカーです。ラジオは内蔵していません。(念のため)


  • 音声圧縮して配信されているインターネットラジオの聴取を 主目的 としたTrueMonaural(S)の購入はお勧めいたしません。

    高忠実度のピュアオーディオスピーカーで低ビットレートで圧縮された音源を聴くと、圧縮特有のアラが聴き取れてしまい耳当たりが悪いことがあります。 TrueMonaural(S) は聴いて心地良いことを重視しておりますが、脚色 や ゆるさ により一律に耳当たり良く聴かせるものではなく、正攻法の改善の積み重ねによって素直でクオリティの高い音を追求した高忠実度寄りのピュアオーディオスピーカーです。 音源のアラを隠すタイプではありません。

    低ビットレートで配信されているインターネットの音源は、全てではありませんが インターネットラジオ・ラジオ的な「人の声がメインで多少音質が悪くても問題になりにくい配信」に多いようです。 それを高忠実度寄りのピュアオーディオスピーカーであるTrueMonaural(S)で再生した音は「圧縮のアラが聴き取れる」ため、「ナローレンジで柔らかく耳当たりの良い 典型的な往年のラジオの音」を愛する方の期待に沿えない可能性がある ことがお勧めしない理由です。

    配信の音質は配信元によって異なり 良いところもあるように感じますが、大小含めると数が多く またビットレート等を明示していない場合もあって 一概に言えない為「期待に沿えない可能性がある」と表現しています。


    なお、「非圧縮の音源」は当然ですが、「高ビットレートの音声配信」、「1960年代以前の録音自体がナローレンジの音源」は、それぞれ相応の楽しめる音で聴くことができます。

    また、インターネットの動画も、ほとんどが音声圧縮されており、音に対する力の入れ方もさまざまで、音質の悪さを感じることもありますが、テレビの音質が少しくらい悪くても気にならないのと同様に、動画に付随する音の場合おそらく許容できないほどではなく、高音質・高忠実度のスピーカーのメリットの方が大きいと思います。



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    音声圧縮された音を幾分か聴きやすくするAMラジオ的な方法


    音声圧縮された音はビットレートが低い場合であっても 高域のレベルが極端に下がったり、サーとかバサバサといったノイズらしい音は入らないため、一聴するとクリアです。 しかしよく聴くと 独特の耳当たりの悪い音や声の変質 が不快に感じられることがあります。 ただ、感覚的なことで、また、何を優先するか気になるか(ラジオ特有のノイズが気になる・圧縮特有の変質が気になる)とか、好みの部分もあり「十分良いと感じる方・気にならない方・どちらかといえばAMラジオよりも好ましく感じる方」もいると思います。

    インターネットの低ビットレートの音声配信を聴いていてこれらの劣化が気になる場合、聴取者にできる改善手段はあまりありませんが、 ひとつの方法として、高域の劣化は耳につきやすいため「AMラジオ並みのナローレンジになる点が許容でき、ブラウザ拡張機能のグラフィックイコライザーが使えるとき」は、ブラウザ拡張機能のグラフィックイコライザーで5kHzあたりから上の高域を徐々に下げる(下り階段状に下げる)と聴きやすくなることがありますので、気になったときはお試し下さい。
    音質が悪そうに思えるかも知れませんが、AMラジオの音声帯域は送信側で上限7.5kHz程度でカットされており たいていはラジオの受信回路で更に高域が落ちるので、AMラジオを基準にすれば同程度と言えます。 但し、高域を下げるだけなので改善には限界があり、中域が主体である 声の変質 が気になる場合は効果が小さいです。

    なお、ブラウザ拡張機能のグラフィックイコライザーで「上げる方向に動かすと、極端な音質劣化を感じる」ときは、調整を「0 か 下げる方向 のみ」に設定すると改善することがあるようです。 上記の改善対策案では特定の帯域を上げることは提案しておりませんが、もしも上げたい帯域があるときは、上げたい帯域を上げずに 他の帯域を全て下げて 上げたい帯域を相対的に上げる 方法も試してみて下さい。
    (間違えているとそれを広める可能性がありますので 音質劣化の原因の推測は書きません。拡張機能によって異なる可能性もあります。)


    クロスオーバーネットワークの付加回路として上記と同内容の高域の耳当たり改善回路を入れてON/OFFすることも不可能ではないと思いますが、コストアップや全体の大型化の要因となるため TrueMonaural(S) には入れていません。













クオリティを支える部品と技術




スピーカーユニット




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  • トランジスタラジオはほとんどの機種がフルレンジユニットひとつなので、フルレンジユニットひとつだけで作りたい気持ちもありました。 良いユニットを使って常識的な設計をした場合に限りますが、フルレンジユニットのシステムは まとまりの良さと安定感があります。 弱点になりやすい点としては、選んだスピーカーユニットでほとんどが決まってしまうこと があります。 スピーカーシステムの設計時に改善や調整ができるのは空間表現と低域であり、中高域に関しては使用するユニットの能力を最大限引き出し悪化させないことが主で、それ以上やるとしても 通称PST回路 などを使ったおおまかな周波数特性調整程度です。

    フルレンジのスピーカーシステムは「良いユニットを選び、スピーカーユニットの個性を尊重あるいは許容して仕上げるもの」のように思います。

    対して2way構成で作る場合は、高域の質がフルレンジよりもツィーターの方が優れていることと、低中域と中高域 別々にユニットを選べること、が とりあえずの利点と思いますが、 何よりも「ユニットの組み合わせ」「ユニットの配置」「ネットワークの回路構成と回路定数」が無限に考えられ、自由度が高いので、スピーカーシステムの設計次第で ほとんど不満の無い音にも・極端に悪くも 仕上がることが特徴と思います。

    TrueMonaural(S) は両方を試作し、目標とする音により近くできる2way構成を選んでいます。


  • ウーファーは、多数のスピーカーユニットを 比較・試聴 してサイズが許容できる範囲で コンセプトに合い、音の良いユニット を選択しています。 具体的には「周波数特性のピークディップが小さい」「聴いて心地良く、違和感や嫌な癖が少ない」「軽やかで音離れが良く、重だるくない」「往年のトランジスタラジオのイメージから外れない音色」などを重視しています。 結果、口径13cm(ユニットメーカー公称値、ユニットの最外形の大きさです)の古風に見えるペーパーコーンのフルレンジユニットになりました。 フルレンジスピーカーとして高域まで使った場合でも、古風で紙臭い音色とf0が高めで低音が少ない点が目的や好みに合えば、楽しく音楽が聴けるとても良いユニットと思います。 しかし TrueMonaural(S) ではクオリティを更に上げるため高域をカットして中低域のみを使用し、古風な音色や紙臭さは 音色の奥に垣間見える 程度に抑えています。


  • ツィーターもウーファーと同様 心地よく軽やかで嫌な癖が少ないことを重視して選択しています。 口径20mmのソフトドーム型で、軽やかでつややかな音色のユニットです。


  • ウーファーとツィーターのつながりを良くして2wayの違和感を軽減するため、ツィーターはウーファーの取り付け面よりも後方に配置しています。

    また、ステレオスピーカーでは音ができるだけ空間に放たれるようにツィーターを配置したいところですが、モノラルのラジオの場合は 聴取するときの意識の仕方 が「スピーカーの間の空間全体を意識するステレオ」と異なり「ラジオそのものを意識している」ように思いますので、意識の仕方に合わせて 奥まった位置に配置しています。


  • ユニットのメーカー型番等は非公開です。






クロスオーバーネットワーク




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  • スピーカーユニットを電子回路部品としてモデリングし、スピーカーユニットを含めたクロスオーバーネットワーク回路を電子回路シミュレーターを使用して 調整・最適化 しています。 既存のクロスオーバーネットワークのトポロジーや設計手法に縛られない柔軟な設計が可能であり、少ない部品点数で必要な特性を実現、信号帯域の分割に加えて後面開放型スピーカーボックスとスピーカーユニットの弱点をカバーする特性も併せ持たせています。 スピーカーユニット、後面開放型ボックスと並ぶ 本機の音の要です。

  • 音質がシビアに変化するクロスオーバー周波数(約5kHz)のフィルタにはフィルムコンデンサを使用しています。

  • インダクタはオーディオ用の空芯コイルを使用しています。

  • インダクタを基板に固定している結束バンドは耐久性の高いフッ素樹脂の製品を使用しています。






スピーカーボックス




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  • スピーカーボックスは木製(木質材料)です。

  • 箱部分の奥行きの約1/4に当たる27mmのフロントバッフルを使用し、安定感があり筐体に起因する雑音の少ない音質を得ています。

  • 異種・同種の素材を貼り合わせた多層化と内部補強により、コンセプトに沿った音質と外観デザインを最小限のサイズで実現しています。

  • 多数の木材部品はひとつずつ塗装してから 丁寧に組み上げています。

  • 底面についている脚は原理的にガタつきやガタに起因するビビりなどが出ない3本脚です。 木材で構成された筐体は年数が経つと反りなどで多少歪んでくることがあるため、その時にガタが出ないようにする役割もあります。 4本脚と違って、上に物を乗せたり 体重を掛けるのには向きません のでその点はご注意お願いいたします。





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  • 後面開放型スピーカーは その言葉通りに箱の後面を単純に開放するのが常に最良なわけではありません。 箱の形状、開口の位置や大きさには 工夫や調整の余地があります。

    TrueMonaural(S) はボックス形状と背面開口の位置と大きさの最適化をはかることで、後面開放型の良さを失わない範囲で欠点をなるべく抑えています。 四角いネットに隠れたところに閉じた丸穴が残っていますが、量産形状の最終調整で閉じた名残です。 丸穴ではなく黒いネットにより黒く四角い大きな開口に見えるようにしている理由は、複数の丸穴による音質調整が外観に影響を与えないようにあらかじめデザインしたものです。


    製品では4つの丸穴のうち1つ閉じて3つの丸穴になっておりますが、このWebCatalog写真撮影時は調整の途中だったため4つの丸穴のうち2つ閉じています。 また、丸穴を開けて後からふさぐのは無駄なので、ランニングチェンジにて最初から3つの丸穴にいたします。


  • スピーカーシステムの形式の分類は難しいときがあります、後面開放型の開放部の大きさを狭めていくとダクトの長さが極端に短いバスレフ型(ユニット背面から出た音を狙った周波数で共鳴させて低音を増強する形式)と変わらなくなります。 また、後面が全開放された後面解放型であっても数百Hzくらいに共鳴を生ずることはよくあります。

    TrueMonaural(S) は往年のラジオの音の雰囲気で聴けることが最も重要なので、往年のラジオや家電製品を手本にした設計を行っています。
    それらは一般に後面開放型として分類されており、実際に後面開放型の特徴をおおむね備えていますが、バスレフのような部分もあります。 目立った違いは、一般的なバスレフ(Bass Reflex)と違って低音の増強を目的として後面の開口をチューニングしておらずバスレフとして見るとダクトの共振周波数がかなり高いことが多い、ユニットの後面から出ている中高域を積極的に利用している、開口が必ず筐体の後面にある、などと思います。

    TrueMonaural(S)の形式を既存の名称を使わずに表現すると「往年の ラジオ・ラジカセ・テレビ と同じタイプのスピーカーボックス」です。





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ネットとグリル




  • ネット(グリル)は前後とも外せません。

    TrueMonaural(S) のサウンドデザインはスピーカーのネットも含んでいます、ネットがあった方が外観デザインとして落ち着きますし、あまり強くはありませんがスピーカーユニットを保護してくれている安心感もあります。 音質調整はネット(グリル)を取り付けた状態で行っています。

    ネットの素材やグリルの設計が悪いと音に悪影響を与えますが、TrueMonaural(S)に使用しているネットは、音に与える影響が少なく見た目も良いものを時間をかけて調査検討したもので 音の点では抜群です。 繊維が硬くほとんど伸びず 織りの密度も低いため、量産時は扱いにくく手間が掛かっています。

    グリルの構造と形状は ネット及びグリルによる音質悪化を防ぐ工夫をしています。


    修理の際にフロント側のネット(グリル)を外すことが考えられるため、ジグがあればフロント側は外せるようになっています。 しかし、修理の為だけの構造なので簡単にはなっておらず やりかたが悪いとスピーカーユニットやグリル・ネットを破損したり筐体を傷つける可能性があります。 どうしてもネットが気になる場合にジグを自作して外されるのは問題ありませんが、外したことによる破損や傷に関しては保証の対象外ですのであらかじめご了承お願いいたします。


  • 細い繊維でできたネットは心理的に注意を促す効果や安心感は大きいですが、物理的な効果はそれほど大きくありません。 手や物が当たったり強く押されると、スピーカーユニットを破損する可能性がありますので、ご注意お願いいたします。





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外観デザイン




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外観デザインは大メーカーの製品と比べると見劣りする部分もあると思いますが、スピーカーにとって非常に重要な要素ですので できる限り手を尽くしています。


オーディオ機器の形状とデザインは、機械的な振動を介して電気信号に影響を与えたり、主に視覚を介して 脳に認識される音に影響を与えたりします。 音を出す前から、使い方や出てくる音を 推測・連想 させることで、 用途・購入の判断・セッティング に影響を与えることも考えられます。 スピーカーの場合はそれらに加えて、形状自体が音(音波)に直接影響を与えます。 つまりスピーカーの外観をデザインすることは「物理・心理 両面から、サウンドデザインの基盤をデザインすること」と言っても大袈裟ではないと思います。

また、デザインの世界では シグニファイア と呼ぶようですが、外観デザインは正しい使い方に自然に誘導するようなものであれば、より理想的です。


TrueMonaural(S)は トランジスタラジオのように 近くに置いて小~中音量 で使っていただいたときに最良のパフォーマンスを発揮します。 一般的なピュアオーディオスピーカーのように、大音量で部屋一杯に音場を創成するような鳴らし方をしようとすれば ただの非力なスピーカー になってしまいます。 音響的な意図と、シグニファイアの意味も含めて、外観デザインには現代のピュアオーディオスピーカーとは異なる「往年のトランジスタラジオの雰囲気」を取り入れています。 (レトロ風家電と同一視されないことを願っております)

全体形状と 音の出る部分(スピーカーユニット・筐体開口部) の配置により音の放射パターンの大枠が決まりますので、全体形状は トランジスタラジオに習い 片手で持てる程度のサイズ、横長で浅い奥行きの直方体 になっており、スピーカーユニット及び後面の開口の程度もトランジスタラジオと近くなっています。

配色は、前から見ると黒と茶をベースにアイボリーのポイントを加えたホームラジオ風の色使いとし 裏側は色をつけずにウレタンニスで仕上げたMDFで 初期のトランジスタのホームラジオに使われていたファイバーボードのリアキャビネットのイメージを模しています。


なお、汚れにくくするため、背面も含めて手の触れる部分は全てウレタンニスでトップコートを行なっておりますが、油性マジックのような落とせない汚れや、アルコール(手指消毒用も含む)のように塗装を溶解する成分は 身の回りにもありますのでご注意お願いいたします。




外観に関するお詫びと注意事項
弊社の特色は サウンドデザインと音響・回路技術 にあり、木工・塗装技術は劣っています。 しかしスピーカーボックスの少量生産を外部委託すると高価格になるため、現在のところ塗装も含めた製造を社内で行っています。 外観部分の仕上がりは完璧とは言えないと感じておりますが、技術と設備が専門業者様に劣っていることに加え、手の込んだ塗装と組み立て工程のため、どうしても多少の不出来や小キズなどが発生してしまいます。 小キズや、塗装の仕上がりがいまひとつ、形状の多少の歪み、合板切断面の凸凹、などは ほぼ全ての個体にあり、不良品ではございませんので、返品や交換は出来ません。 あらかじめご理解とご了承をお願いいたします。












設置




お手数をおかけいたしますが、なるべく良い状態で聴いていただけますようお願いいたします。



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  • 上の図はスピーカーがたくさん描かれていますが、モノラルスピーカーの設置位置の例を表したものです。

  • 部屋に設置したスピーカーは「スピーカーと耳との距離」を変えると、直接音と部屋の反射音の割合や経路の変化で音の印象がかなり変化します。 近い方が精細緻密になりますが、うるさく感じることもあるかもしれません。 遠いと、刺激が減ると同時に緻密さは減衰します。 部屋や好み次第で唯一の正解はありませんが、1~1.5m位 で最良になるように設計・調整していますので一応の目安として下さい。

    また、距離が遠いほど音量を上げることになるため、騒音発生量は大きくなります、ご留意下さい。

  • 左右方向の設置角度は顔の正面を中心に45度位までがお勧めの範囲です。
    音質と言うよりも、顔の真横の近距離で長時間スピーカーが鳴っていると耳が疲れるからです。

    感覚的に心地良い角度はおそらく人によって異なり正面とは限りませんが、近距離設置時の音質のみに着目すると、スピーカーの角度は顔の正面付近、おおよそ15°以内が一番音質が良いです。 これはモノラルのスピーカーから直接音として左右の耳に届く音の周波数特性が、左右共に良くなるためと考えられます。(* スピーカーと顔の距離が遠いと間接音成分が多くなるので、状況が変わってくると思います)

    ただ、普段はBGMとして聴いていて 音楽が気になったときだけスピーカーに顔を向けるような使い方ならば 顔をしっかり向ければいつでも 0° になりますので、できるだけ良い音質で聴きたい場合でも 15°以内 にこだわる必要は無いように思います。 実際に使ってみて、自分に合う角度を探してください。

  • フロントバッフル面の左右方向の向きは、基本は ツィーターが顔の中心あたりを向くように してください。

    スピーカーの設置角度が45°近くになる場合は、上図の45°のように フロントバッフル面の左右方向の向きを 顔よりも少し前(鼻の先端~30cm前)に向ける方法も試してみて下さい。

    (上記のお勧めの範囲からかなり外れますが)左右方向の設置角度が正面から90°程度外れるときは、フロントバッフル面の左右方向の向きを 頭の後ろ(後頭部の30~50cm先)に向ける方が聴きやすい場合があります。

  • ツィーターの高さは耳と同じ時(0°)に最も高域の特性が伸びます。 ズレの許容範囲は15°までを目安として下さい。 なお、高さ方向を合わせる場合は台の高さで調整しスピーカーは水平を保ってください。倒れる可能性があるので 仰角・俯角 はつけないでください。

  • スピーカーの前方直近に大きな板状のもの(面)があると、そこに音が反射して音質に悪影響を与えます。

    反射はいろいろなところで起こりますが、前方直近の面状の反射物はスピーカーに最適化されていないホーンの一部を不用意に追加するようなものなので、影響が大きく、周波数特性が悪化しやすいです。

    ① スピーカーの横に壁があるときは、壁から10cm以上離して下さい。
    ② 天井からも10cm以上離して下さい。
    ③ スピーカーを置いた面からも影響を受けますが、スピーカーの前方に面がこなければ大きな問題はありません。
      前方に面がくる場合は台などが必要です。
      例えば、奥行き30cmのタンスの上に置くとすると、
      (a) スピーカーをタンスの前の方に寄せて、バッフル面がタンスの端付近にあれば問題無し。
      (b) スピーカーをタンスの奥に置くと、前方に15cm程度の面ができるので台などが必要です。
        そのように置く場合は、スピーカーを台などに乗せて置いた面から10cm以上浮かせて下さい。

    音を出しながら、手で持ち上げて動かすと音の変化がとてもよくわかりますのでご確認下さい。

    * 専用スピーカースタンドは販売しておりません。
    * 市販品では、
      サンワダイレクト100-SPSTN01,100-SPSTN02に付属シリコンパッドを貼らなければギリギリ乗せられます。
      但し横方向に左右約6mmはみ出しますので、うっかり引っかけそうな場合は そのままでは お勧めできません。
      台よりも少し大きな板などを挟んで(板は両面テープ等で台に固定)、スピーカーを載せて下さい。
      尚、サンワダイレクト 100-SPSTN01,100-SPSTN02 はステレオ用なので1つ余ります、ご留意下さい。

  • 上の図のイメージと異なりますが、床屋さんのBGMのラジオや居間のホームラジオのような感じで「タンスや棚の上」に設置すると、近距離にきっちり設置した場合とは違ったタイプの音を楽しむことができます。

    精細さが減少する・周波数特性が乱れやすい・耳との距離が離れるため騒音が大きくなりやすい などのデメリットがある反面、
    刺激が減る・響きが豊かになる・壁により低域が増強される などのメリットが期待できます。
    部屋の影響を受けやすい設置方法なので偶然にも左右されますが、よろしければ一度お試し下さい。 特に、もっと気楽に聴きたい、作業のBGMとして気にならないようにしたい、場合は向いているように思います。

    * 窓枠の上(ガラス窓の近く)は結露や直射日光の影響によりスピーカーの寿命を縮めますので避けて下さい。



ここに上げたポイントは使用開始時に良い音で聴いていただくための目安ですので、いつまでも縛られる必要はありません。
設置環境とご自身のイメージでサウンドデザインお願いします。



【 注意点 】
  • 平均的な家屋の室内(4.5~8畳程度)で静かに音楽を聴く使い方を想定して設計しています。広すぎる部屋や体育館のような屋外に近い条件では、音が痩せて音楽を楽しめるバランスが取れなかったり、音量不足になることがあります。

  • スピーカーボックス背面からも音を放射しているため、背面をふさぐと音質、音場感が悪化します、本がいっぱいに詰まった本棚にきっちり入れ込むような置き方は向いていません。













ステレオ音源をモノラルで聴く方法





  • TrueMonaural(S) にはスピーカー本体とスピーカーケーブル(2m)以外は含まれていません。
  • TrueMonaural(S) を2台使ってステレオで聴く場合は一般的なパッシブスピーカーと同じです。インピーダンス6Ωのスピーカーに対応したプリメインアンプなどに接続してご使用ください。
  • この項の説明は全てモノラルスピーカーをLchに接続するように書いています。説明を単純化するためですので、LchとRchを全て逆に読み替えればそれも正しいです。


モノラルスピーカーでステレオ音源を聴く場合、どこかの段階でモノラルに変換する必要があります。


方法1:ステレオ入力モノラル出力 小出力アンプ ST2M AMPLIFIER を使用する

ST2M AMPLIFIER はフロントパネルに 3.5mmステレオミニジャック の入力端子があり、ステレオ信号が内部でミックスされてモノラル信号としてスピーカー端子に出力されます。 お手持ちのDACや再生機器のラインアウトを ST2M AMPLIFIER の 3.5mmステレオミニジャックに入力してください。


パソコン+USB DAC の例

パソコンをお使いの場合、パソコンから直接接続せずに高音質の外付USB DACを使用し、音質に定評のある無料の音楽再生ソフトで非圧縮または可逆圧縮の音源「CD・wavファイル・flacファイル など」を再生すると費用対効果が良いのでお勧めです。


* 一部のDACの BTL出力・バランス出力 のヘッドホン出力、ほか、マイナス側がGND電位になっていない機器は ST2M AMPLIFIER に接続できません、故障の原因になりますので接続しないで下さい。

connect_TM_st2mAmp_typ1.png


CD Player の例

connect_TM_st2mAmp_typ2.png



方法2:ステレオ→モノラル変換アダプター ST2M ADAPTER を使用する

・お手持ちのDACや再生機器のラインアウトを ST2M ADAPTER のLch・Rchに入力、Mono側端子をプリメインアンプ等のラインインのLchに接続してください。スピーカーはLchのみに接続し、Rchのスピーカー端子は何もつながず、そのままにしておいてください。
音量が少し低くなってボリウムを上げる必要がある場合がありますが、ST2M ADAPTER の変換回路は各種条件を考慮した値ですので、一般的なCD PlayerやD/Aコンバータ(ライン出力 2V RMS)を一般的なオーディオアンプ(入力抵抗22kΩ以上)につなぐ場合、実用不可能なほど音量低下することは普通はありません。
但し、ヘッドホン出力など、一般的なオーディオ機器のラインアウト以外を使う場合は、音量が足りなくなる可能性があります。

* 一部のDACの BTL出力・バランス出力 のヘッドホン出力、ほか、マイナス側がGND電位になっていない機器は ST2M ADAPTER に接続できません、故障の原因になりますので接続しないで下さい。


connect_TM_st2mAmp_typ6.png



方法3:ステレオ入力をモノラルに変換できるプリメインアンプ等を使用する

現在は少なくなっていますが、オーディオアンプにステレオ音声をモノラルに変換するスイッチ(MONO などと表記)がついている製品があります。 スイッチが付いている場合はそこでモノラルに変換できます。 スピーカーはLchに接続してください。
Rchのスピーカー端子は何もつながず、そのままにしておいてください。

connect_TM_st2mAmp_typ4.png



方法4:スマートフォン、パソコンに、モノラルに変換する機能があれば、利用する

  • iOS スマートフォンの場合(バージョン17.6.1(21G93))
    設定 → アクセシビリティ → オーディオとビジュアル → モノラルオーディオ [オン]

  • android スマートフォンの場合(バージョン10)
    設定 → ユーザー補助 → モノラル音声 [オン]

  • PC Windows11 パソコンの場合(Windows 11 Home (23H2))
    設定 → サウンド → モノラルオーディオ [オン]

  • MAC OS パソコンは弊社にて所有していないため未確認です。



スピーカーはLchに接続してください。Rchのスピーカー端子は何もつながず、そのままにしておいてください。


TrueMonaural(S) は 独自の個性でどのような音源もそれなりに聴かせてしまうタイプのスピーカーではなく、機器や音源のクオリティをそのまま表現するタイプのスピーカーなので、前段の機器のクオリティが低いと良さを発揮しにくくなります。 できるだけ、高音質な外付けDACをお使い下さい。


connect_TM_st2mAmp_typ5.png












仕様・付属品




外径寸法 三面図(手作りの木工製品の為 多少の誤差があります)

TrueMonaural_S_SIze.png






端子 等の詳細

TrueMonaural_S_Tansi_kinou.png



仕様

定格入力:5W (JEITA RC-8124D にて)
公称インピーダンス:6Ω (JEITA RC-8124D にて)
使用温度範囲:5~40℃
外形寸法:上の図をご参照下さい
本体重量:約1970g



商品に含まれるもの

スピーカー本体      x1
スピーカーケーブル2m  x1
保証書

* 取扱説明書は同梱しておりません。紙の取扱説明書は無く、Web取扱説明書(このページ)のみになります。














ご留意いただきたいこと、注意事項




  • 直射日光の当たる場所、窓枠の上(東西南北 共)、湿気や油煙の多い場所 には設置しないでください。各部の劣化を早め、製品寿命を縮めます。
  • 室内専用です。自動車内、屋外 では使えません。
  • スピーカーの上に物を載せたり、体重をかけないで下さい。 3本脚のため物を載せたり力をかけることは適していません。
  • 脚は色移行しにくいポリウレタン素材を使用しておりますが、塗装面やプラスチック面に長期間設置すると跡などが残る可能性があります、ご注意お願いいたします。
  • 日本の一般家屋で音楽を高音質で聴く用途に最適化しています。広すぎる部屋や人が多く集まる場所での使用、拡声目的には向きません。
  • 業務用には使えません。
  • ラジオ受信機能はついていません。
  • ウレタン塗装した部分(筐体外側の木部)は、汚れによっては「できるだけ早く、大きな汚れをティッシュペーパーで取り、中性の食器用洗剤を入れたぬるま湯で湿らせた布で綺麗に拭いた後、水で湿らせた布で洗剤成分を落とし、最後にから拭き」の手順で落とすことが出来ます。 拭き取りの際はスピーカーユニットやスピーカーボックス内部の部品に水分が付いたり流れたりしないように注意して下さい。
    但し、油性ペンなど拭いても落とせないものや、落ちにくい汚れもあります。
    また、拭き取りの際に力を入れて擦ると塗装面の微細な凸凹が失われて周囲と色が変わってしまいますのでご注意下さい(ウレタン塗装表面の微細な凸凹が失われても見た目以外の問題はありません)。
    長く綺麗に使いたい場合はなるべく汚さないようにご注意お願いします。
  • 外装のウレタン塗装は塗装としては丈夫な方ですが、強く擦ると傷がつきます、拭くときは柔らかいものでそっと拭いてください。研磨効果のある粒子の入ったクレンザー・重曹・コンパウンド等は使わないで下さい。
  • 「シンナー」「アルコール」「手指の消毒液」は塗装を痛めますので塗装面には絶対に使用しないでください。消毒液などが乾いていない状態の手で触ることも同様です、ご注意お願いします。
  • 製品改良のため、予告なく仕様変更する場合があります。
  • 日本国内専用の商品です、日本国外への販売及び保証対応はできません。







製品保証・修理について




  • 保証期間はご購入いただいた日から1年間です。
  • 故障が疑われる場合は、お送りいただく前に弊社までEメールにてお問い合わせお願い致します。* お電話での対応は行っておりません。
  • 出張修理は行っておりません、修理品をお送りいただく際はご購入時の梱包材などで梱包し弊社まで宅配便かゆうパックでご送付お願い致します。保証期間外・保証対象外の場合の送料はお客様のご負担(発払い)にてお願い致します。保証期間内の場合は、事前に故障内容をEメールにてご相談いただいた上、着払いでお送りください、
  • 本機の本来の使い方以外のご使用で故障した場合、保証対象外となります。
  • グリル・ネットを外したことによる破損は製品保証の対象外といたします。
  • TrueMonaural(S)は 外観・キズ・塗装の出来具合 を梱包前に最終検査(全数検査)した上で出荷しています。小キズや、塗装の色がいまひとつ、形状の多少の歪み、合板切断面の凸凹、などは製造技術上の限界で、不良品ではありませんので返品や交換は出来ません。あらかじめご理解とご了承をお願いいたします。
  • 日本国外での使用や保証対応はできません。




[ 免責事項 ] 弊社は下記の事項に関して一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承下さい
  • 本製品に直接または間接的に関連して生じた不便・損害・被害。
  • 本製品の故障または不具合により生じた不便・損害・被害。











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