こちらは合同会社 日野春サウンドデザイン のウェブサイトです。
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TrueMonaural (S) 試聴装置 について
TM_DemoSys2_2.png

概要


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使い方

demosys_2.png

聴く手順

(1)Powerスイッチを入れる
Powerスイッチ をゆっくり一度だけ押します。 一秒ほど遅れてスイッチ左のLEDが点滅開始します。

(2)電池残量の確認
Voltageスイッチを押している間だけ電圧計に電池の電圧[V]が表示されます。 3.0 (V) より低い時は、お店の方に電池交換をお願いして下さい。

(3)アンプの設定
アンプのボリウムスイッチを12時方向に回しておいて下さい。音楽を聴く際にお好みの音量に合わせます。


アンプ増幅率の過剰分はSN比の悪化に直接的に繋がる為、ST2M AMPLIFIERの増幅率は必要最小限です。 試聴装置は そこに1.5V動作のMP3プレイヤーのヘッドホン出力を接続しているためボリウム位置はかなり高くなります。 TrueMonaural(S) + ST2M AMPLIFIER の組み合わせで 一般的なオーディオ機器のライン出力に接続して1m程度の距離で使用した場合のボリウム位置は好みや音源にも寄りますが12時近辺です。

(4)MP3プレイヤーを再生
MP3プレイヤーの操作手順はこの下にあります「MP3プレイヤーの操作手順」をご覧下さい。


MP3プレイヤーを外して ヘッドホンジャック(Φ3.5mmステレオ(3極))を備えたスマートフォンや他のMP3プレイヤーに差し替えることも可能です。


停止手順 (試聴後は停止お願いします)

(5)Powerスイッチを切る
Powerスイッチスイッチ をゆっくり一度だけ押します。スイッチ左のLEDが点滅から消灯に変わり停止完了です。
アンプは操作不要ですが、MP3プレイヤーは別途電源を切っておく必要があります(MP3プレイヤーの操作手順 ⑯⑰)。

お願い!
MP3プレイヤーを差し替えた場合は必ず元に戻して下さい。


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mp3_cntl.png


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音源について (日野春サウンドデザイン 赤坂)

TrueMonaural(S)は多様な音楽を小型なりに楽しめる音で鳴らしますが、最も得意な音源は1980年代のアイドル歌謡と思っています。アイドル歌謡というのは音質調整を行った私自身の好みがありますが、何よりその頃のポピュラー音楽は邦楽も洋楽も(オーディオマニア的には)音質が良いです。録音機材の性能が成熟し、それでいて必要以上のエフェクトやコンプレッションが入らずナチュラル、本物の楽器の音がとてもクリアに録られていることから潤沢な予算もかけられていたのだろうと思います。ただ、著作権の関係で、不特定多数の方が聴かれる試聴用音源としては、扱いの難しさがあります。

そのため、この試聴用音源は発売から年数が経過して著作権の切れたクラシック音楽を使用しています。
具体的には、著作権の切れたレコードを録音、公開して下さっている Blue Sky Label 様 www.yung.jp からダウンロードさせていただいたものを使用しています。1960年代中期以前に発売されたアナログレコードですので 高域方向の周波数レンジなどの点でもの足りないところはありますが、音楽そのものと録音技術、Web上に上げられたファイルの品質、まで含めると、フリー音源でこれを超えるものは多くないと思います。周波数レンジは多少狭くても TrueMonaural(S) の表現力の一端を感じていただけるはずです。

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オーディオ機器の試聴用音源集は、似たような曲が並んでいても意味が薄く、異なったタイプの曲を集めた方が利便性が良いですが、そうして集めた音源集はバラバラでまとまりがなく、全体を楽しんで聴けるものではないことが多いです。
つまり、利便性と楽しんで聴けることに相反する面があります。

音質評価のためには楽しんで聴くことも重要ですので、この音源集は 個人的趣向と 当初テーマ等を意識せずに集めた候補曲の共通した特徴 から「異世界転生」をテーマに追加と再選択、構成を行い「試聴用音源集の中だけのサブタイトル」を加えて異世界転生ものにおける場面に結びつけました。

皆様に楽しんでいただくことのプラスになるかわからないですが、当人としては 全体として違和感無く聴くことの出来る音源集になりました。

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「異世界転生もの」には テンプレート があります。
作品ごとにアレンジされていますが、テンプレートの構造はやはり合理的と思います。


主人公はゲームオタクのひきこもりの若者です。
「ゲームオタク」は転生後の世界が中世ヨーロッパ風RPGの剣と魔法の世界に類似していることに、「ひきこもり」は転生後の大活躍の対比として、「若者」は神様に転生のチャンスを与えられることへの妥当性に、対応していると考えられます。

主人公は車にひかれそうになった子供を助けたりして、身代わりのように亡くなります。
これも、転生のチャンスを与えられることに妥当性を与えます。

天界では 黒(or白)一色で宙に浮いたような 神の間 で 神 と対峙し、天国などの通常ルートに加えて、剣と魔法の世界に転生する選択肢を与えられます。そのときにチートアイテムを与えられるのが王道ですが、ゲームで稼いでいたレベルや元の世界での特技がチート要素になることもあります。

異世界へ転生した主人公は チート勇者となって仲間を率い、時には数百年分は文明の進んだ元の世界の知識を利用して、冒険者生活を満喫、最後には魔王を倒します。

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以降、試聴曲の解説になります。
と言っても、私はクラシック音楽の知識がありませんので「異世界転生」のテンプレートに沿った選択理由と、スピーカー試聴のための音質面での話が主になります。


■ 01 ベートーベン クロイツェル 第1 1957年9月.flac
ベートーベン ヴァイオリンソナタ第9番イ長調 クロイツェル 第1楽章 Vnグリュミオー Pハスキル 1957年9月録音

http://yung.aki.gs/flacdb/file.php?data_id=1095  link
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ヴァイオリンソナタ 第9番 イ長調 『クロイツェル』 Op.47 「第1楽章」


試聴用音源集の中だけのサブタイトル:元の世界

転生前の状況の簡単な説明として、転生後の無い物ねだり、一時的な帰還、などで、元の世界が描かれることが稀にありますが、元の世界を表すのに適当そうな音楽作品はいくつもありそうでいて最適と思えるものはピンときませんでしたので、好きな作品の中から、なんとなく「現世の美」を感じるクロイツェルを選びました。

音質的には、1957年の録音のため 新しい録音のものと比べると高域がもの足りない(エッジの立ったところ・微細なニュアンス・シズル感(みずみずしさ))感じがありますが、それ以外は文句なしでバランス良く録られている思います。





■ 02 バッハ 無伴奏チェロ組曲第1 1938年.mp3
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 「プレリュード」Vc. パブロ・カザルス 1938年録音

http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=114&category_id=6  link
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Bach:無伴奏チェロ組曲1番「プレリュード」


試聴用音源集の中だけのサブタイトル:天界への移行

選択した中で一番古い録音(1938年)で、機材とレコード盤に起因すると思われる大きめのノイズ音から始まります。
ノイズの中から立ち上がるチェロの音を聴くと、時空の解像度が唐突に下がって別のステージに移行したような印象を受けます。
車にひかれそうになった子供を助け、現世を離れる瞬間「天界へのステージの移行」です。

音質的にはチェロが驚くほどふくよかに録られています。
ナローレンジでありPCソフトでスペクトルを見ると7kHzから上の帯域は楽音がノイズレベルよりも低くなってしまい有無が分からないくらいですが、生理的には高域の物足りなさはそれほど感じません。
根拠はありませんが、この録音を聴くと、可聴帯域上限近くまで伸びたランダムノイズは 楽音との相関が無くても 高域不足に関して人の聴覚を補う(騙す)効果があるのではないか、と考えてしまいます。





■ 03 バッハ Air 1965年2月.wav
バッハ:管弦楽組曲第3番 BWV1068 2.Air カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (flute)Karlheinz Zoeller (harpsichord)Edith Picht-Axenfeld 録音1965年2月22日

http://yung.aki.gs/flacdb/file.php?data_id=2551  link
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Bach:Orchestral Suite No.3 in D, BWV 1068[2.Air]


試聴用音源集の中だけのサブタイトル:Air

天に昇るときに見た空・遠い下界の景色 を表す作品として選びました。
転生ではないですが似た展開である ザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」では天国への階段を上る描写がありますが、異世界転生ものでは 亡くなった後、気がつくと神様の前にいる印象があります。
現世で良いことの無かったひきこもりのオタクにとって、現世と天界の間の風景は必要性の薄いシーンなのだと思います。
そういう意味では、現世と転生後の世界が転生した後も密接にからみ合っているようなアレンジのされた作品であれば、印象的に描かれるかも知れません。そんな考えで構成に加えました。

選択した中では一番新しい録音(1965年)になります。
スペクトルを見ると高域が20kHzあたりまで伸びていて、それによるものと思うのですが、今回の選んだ他の音源ではあまり感じることの無い 高域のたおやかさ、控えめながらきらびやかな美しさ、があります。
スピーカーの試聴時は高域に注目していただきたいです。
とは言え、アナログレコードらしい音であり、デジタルの優秀録音盤のような清澄なキレはありません。
中低域に関しては、ふくよかさや低音の深い響きは感じませんが、 Air の録音としてこれはこれで適切とも思います。

* 他の作品と音量感を合わせるため、MP3プレイヤー内の音声ファイルは 私の方でレベルを6dB(ちょうど 1 Bit分)上げて、wavで保存しています。(もとはflac)
もともと余裕が6dB以上ありましたのでクリップは発生しません。





■ 04 グレゴリオ聖歌 1960年3月.flac
グレゴリオ聖歌 Mass on the Feast of the Assumption of the Blessed Virgin Mary マウルス・プファフ神父指揮 ベネディクト派ボイロン聖マルティン修道院合唱団 1960年3月10日~16日録音
Mass on the Feast of the Assumption of the Blessed Virgin Mary:Offertorium: Inimicitias ponam inter te, c.v. Salvavit sibi

http://yung.aki.gs/flacdb/file.php?data_id=2020  link
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Mass on the Feast of the Assumption of the Blessed Virgin Mary:Offertorium: Inimicitias ponam inter te, c.v. Salvavit sibi


試聴用音源集の中だけのサブタイトル:神の間

聴いていただければ 神の間 を表していることに説明は不要と思います。
グレゴリオ聖歌について知識が無かったのでWikipediaを読んだのですが、知らない単語ばかりで 言葉としては読めるのに全く頭に入りませんでした。

音の面では、最後に教会の鐘らしき音が入っているのを除けば 女性のコーラスのみ、美声です、 ただ アイドル歌謡のような生々しさはありません。





■ 05 マーラー 交響曲第4番 ト長調 第41960年2月.wav
マーラー:交響曲第4番 ト長調 第4楽章 レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック(S)レリ・グリスト 録音1960年2月

http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=1545&category_id=2  link
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Mahler:交響曲第4番 ト長調 「第4楽章」


試聴用音源集の中だけのサブタイトル:駄女神

ソプラノは天上の生活を歌っているそうです。確かに天上の音楽のように美しく、私も好きな作品です。
ころころ表情が変わり、美しく神々しいかと思えば、早口でひょうきんに聴こえたり、急に不吉な音が入ってきたりします。

歌詞が理解できないこともあって私は長い間 (普通の)女神の歌 と思っていましたが、今回 訳文を読んだところ、(以下 要約・意訳)
美味しいものの為に可愛い子羊を屠殺するのは気にもかけていないこと、天国は快適で・酒と美味しいものは食べ放題・1万1千の乙女が踊り・地上のものとは比較にならない天上の音楽がある
と、女神にしては俗物的・享楽的な価値観が歌われているようです、人間並みで可愛らしいとも思いますが。

一般的な女神としては奇妙であるものの、駄女神、私の中では「この素晴らしい世界に祝福を!」で主人公を天界から異世界に送り出す(うっかり自分も道連れにされる)ウザくも可愛い 女神アクア のイメージとほとんど重なりますので、マーラーは時代を先取りしていたんだろうか?と思ってしまいました。

しかしよくよく調べると、歌詞は「少年の魔法の角笛」というドイツの民衆歌謡の詩集からのものであり「私たちは天使のように暮らしています」(*1)とありますし、更にはスコアに「子供らしい明るい表情で、まったくパロディなしで」と書かれていること(*1)、一部にはボーイソプラノが使われた演奏もある、など、素人の推測ですが、「天上の生活を満喫している子供(未成年)の歌」が正しい理解のように思えてきました。

まあ、それはそれとして、必ずしも固定的な解釈を狙っていないかもしれませんし、自分の中では感じたままに受け取らせてもらおうと思っています。

音質的には、演奏者や録音に関わらず、おそらく楽器の構成から、マーラーの交響曲第4番の録音はふくよかさが少なくスカスカ痩せた印象のものが多いと感じます。スピーカーのデモで「音の良さで驚かせる」のに向いているとは思いません。
それはそうなんですが、この録音は音に驚きはしなくても音楽に聴き惚れてしまう魅力があり、内容的には試聴用音源集のクライマックスと思っています。

* 他の作品と音量感を合わせるため、MP3プレイヤー内の音声ファイルは 私の方でレベルを6dB(ちょうど 1 Bit分)上げて、wavで保存しています。(もとはmp3)
もともと余裕が6dB以上ありましたのでクリップは発生しません。

*1 https://shinkyo.org/notes/p230-3.html





■ 06 プッチーニ マノン・レスコー第1幕 1954年7~8月.flac
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」 第1幕 1.Ave, sera gentile (S)レナータ・テバルディ (T) マリオ・デル・モナコ他 フランチェスコ・モリナーリ=プラデルリ指揮 ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団 録音1954年7月~8月

http://yung.aki.gs/flacdb/file.php?data_id=3918  link
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Puccini:Manon Lescaut Act1 [1.Ave, sera gentile]


試聴用音源集の中だけのサブタイトル:異世界

アニメの背景音楽かテーマパークのショーのBGMみたいな 芝居がかった作品(録音)ですが、実際、歌劇でした。

個人的な感想ですが、冒頭、中世イタリア風の異世界にチート勇者となった主人公が初めて降り立つシーンを連想させます。
ハイテンションの歌もこれから始まる物語を予感させてわくわくします(歌が始まるまで少し長いです)。
実際の歌劇マノン・レスコーは冒険ものではないので、あくまでも音楽の雰囲気の話です。

音質的には、狭帯域の再生装置を考慮したような1950年代のオールディーズのロックンロールに似たメリハリを感じます、意図してつけたのだと思いますが今となっては逆に時代を感じさせ 広帯域のオーディオ装置で聴くと少しうるさいです。しかし、オールディーズのロックンロールと同様、その音でなければ出ない雰囲気が有り、ナチュラルにまとめられていたら魅力が削がれていたかもしれません。これからこの種の音質傾向のマノン・レスコーが録られるとは考えにくいですし、レトロな雰囲気も含めて演奏もかなり気に入ったこともあって 同じ音源からCD化したものを購入してしまいました。
尚、歌劇を分割したためと思いますがプッツリと終わっています。


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リンク
TrueMonaural(S) 製品情報
ST2M AMPLIFIER 製品情報
TrueMonaural(S) 購入
ST2M AMPLIFIER 購入


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ご注意事項


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設置していただいているところ


BAYSWATER さん (美容室)
リンク:久が原駅前通り末広商店会様のウェブサイト
住所:東京都大田区南久が原2丁目9-6
営業時間:9:00~17:00 , 毎週火曜日定休
電話番号:03-3750-0566

BAYSWATERさんについて (日野春サウンドデザイン 赤坂):
上のリンク「久が原駅前通り末広商店会様のウェブサイト」に写っている美容師のコウジマさんには私が大田区に住んでいたときからお世話になっています。 今も相模原から車で通っているのは、同じくらいにカッコ良くカットしてくれる美容室は簡単には見つからないと思っているからです。 大人の男性にもお勧めの美容室です。 尚、試聴のみでご来店いただいてもOKの許可をいただいております、感謝です m(_ _)m

お願い:



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